「BESTCare 2.0」の4つの「Core Value」
個別最適から全体最適へ、ezCaretechはさらなる医療品質の向上と最適な病院運営に資するべく、4つの「Core Value」を基軸としたソリューション「BESTCare 2.0」を提供しています。
Value 1 – HIS(Healthcare Information System)であること Value 2 – ユーザーたる医療人による設計であること Value 3 – 国際標準に準拠し、Interoperabilityを確保していること Value 4 – 全てのステークホルダーに価値を提供すること |
Value 1- HIS(Healthcare Information System)であること
「BESTCare 2.0」はEMR(電子カルテ)ではありません。もちろんEMRモジュールはありますが、それは「BESTCare 2.0」の一部でしかありません。「BESTCare 2.0」は、病院内外の全ての情報やシステムを統合したHIS(Healthcare Information System)です。
わたしたちezCaretechは、病院システムは電子カルテと部門システムが接続された集合体ではなく、同じ思想・同じ目的で統合されたAll-in-oneのHISであるべきと考えています。
わたしたちのソリューション「BESTCare 2.0」は診療機能、診療支援機能、病院管理機能などの「コアモジュール」と、「モバイルEMR」、「BESTBoard」、「CDSS(Clinical Decision Support System)」や「CLMA(Closed Loop Medication Administration)」などの「スマートソリューション」より構成されています。
医事会計システムは日本電気株式会社(NEC Corporation)の「MegaOAK IBARS III」と連携した稼働実績があり、日本の診療報酬制度及び改定に対応しています。
Value 2 – ユーザーたる医療人による設計であること
「BESTCare 2.0」は、ソウル大学病院の医師、看護師、コメディカルなどの医療人が主体的に設計に携わった大規模病院システムとしては世界でも例を見ないシステムです。
その一例として、患者リストなどのUIは、診療科や医師ごとの診療特性に応じてカスタマイズが可能で、アレルギーや感染症などの有無も一目でわかるようになっているなどユーザー目線の設計となっています。
なお、開発にあたっては「MD-Driven Design (医師主導の設計)」を掲げ、3年半に及ぶ開発期間中、1,260人月もの医師の工数を投入しています。
Value 3 – 国際標準に準拠し、Interoperabilityを確保していること
米国でも展開している「BESTCare 2.0」は、国際標準及びInteroperabilityの確保を強く意識しています。「BESTCare 2.0」が誕生した国立ソウル大学ブンダン病院では、2010年に米HIMSS ( Healthcare Information and Management Systems Society ) のERAM Stage 7認証を米国外の病院として初めて取得し、その後も2016年、2019年にそれぞれ認証更新をしています。このERAM Stage7認証取得のバックボーンとなったのがブンダン病院の採用した「BESTCare 2.0」です。
また、Interoperabilityを確保するため、各種の国際的な標準コード( ICD-10、SNOMED-CTやUMLSなど)に対応するほか、CDA-R2に基づいたサマリー文書の作成や、HL7 FHIRに対応しています。もちろんJLAC10やYJコードなど日本の標準コードにも対応しています。
Value 4 – 全てのステークホルダーに価値を提供すること
「BESTCare 2.0」は医師のみならず、患者、医療従事者、運営者、経営者など病院の全てのステークホルダーに価値を提供します。
情報を「見える化」することで患者さんや院内スタッフの情報共有に効果的な「BESTBoard」や、院内コミュニケーションを大きく改革するチャットシステム「ezARIA」などにより、病院のさらなる効率化に向けたDX推進をサポートします。
医療経営の面では「BI(Business Intelligence)」「CI(Clinical Intelligence)」による各種経営指標および診療指標の「見える化」を通して、病院運営の向上を支援します。
医療安全の面では「CDSS」「CLMA」など各種の診療支援アラート機能、「研究検索」は臨床データの分析・参照を容易にし、研究に役立てることができます。
さらに「電子同意書」や「PHR」(※日本バージョンの「BESTCare 2.0J」はPSP株式会社が提供する「NOBORI」PHRサービスと連携しています)などの機能により、患者さんのPX(Patient Experience)やQOLの向上にも貢献します。
こうした価値を具現化するための主な「スマートソリューション」を次にご紹介します。
■「BESTBoard」~ホワイトボードを電子化~
「BESTBoard」は患者さんの情報を自由に組み合わせて大型タッチモニターに表示するシステムで、主に病棟のナースステーションやICUの従来のホワイトボードを置きかえるものです。
病床マップをリアルタイムに参照しながら、的確な入退室管理や感染症ベッドコントロールをサポート、また看護記録を可視化・共有することで円滑で確実な引継ぎを実現します。ICUではバイタルをグラフィック表示することで状態変化を直感的に把握することができます。
「BESTBoard」の大型のモニターに表示される最新情報を用いて、患者・保護者様への説明に使うこともできます。
■「ezARIA」~院内コミュニケーション改革~
「ezARIA」は「BESTCare」の画面から利用できる院内チャットシステムです。
リアルタイムに応答できない場面でもメッセージを残すことで記録が残り、グループチャットにより複数人でのコミュニケーションを容易に共有することが可能です。多くの申し送り事項や指示が発生する病院業務のコミュニケーション品質を向上させ、医療安全と効率化に寄与します。
また、カルテの患者情報も「ezARIA」にペーストすることができるため、患者取り違いやミスコミュニケーションを防ぐなど、音声だけのPHSと比べてコミュニケーションのあり方を大きく変革させます。
■「BI/CI」~院内にある情報を整理して「見える化」する~
「BI/CI」は経営指標と診療指標をリアルタイムでモニタリングする病院指標管理システムです。
患者数、病床状況、パス適用率、抗生剤投与率などの多くの指標の現在値と過去の推移、それらに対する診療科別、男女別、保険種別などの割合を一目で確認できます。
従来は日報/週報/月報などを待っていた病院指標がリアルタイムで可視化されるため、一歩先に進んだ病院運営を実現します。